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author:桜沢 可菜

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ミーア・キャンベル第17回

前回はAパートについて書いた。
今回はBパート前半である。
ラクスを待つミーア。その表情は、浮かない。
少なくとも、ラクスを排除してしまおうという決意を秘めた表情はしていない。
このときミーアは、むしろラクスに来てほしくなかったのではないだろうか。
ラクスが来なければ、ラクスは殺されない。
それは問題の先送りに過ぎないけれど、でもそうあってほしいとどこかでミーアは願っていたのではないか。

ラクスと対面したとき、ミーアは驚き、そして戸惑っていた。
その前にアスランが「罠だとわかっている」と言ったから、ならラクスはこないと一瞬安心した。
だからこそ、ラクスを目の前にして動揺したと考えられる。
どうして逢ったこともない、名を騙る真似をした自分のところに、罠だとわかっていて乗り込んで来るのか。
しかもミーアを責めにではなく、救いの手を差し伸べに。

ここで、ミーアはラクスにはなれないと気づいてしまったのではないか。
かたや、己のために相手を害そうとまでしてしまった自分。
かたや、己の名を騙り大衆を煽動した相手を、罠と知りながら救いにきたラクス。
その歴然とした差に、ミーアはどれだけショックだっただろう。

取り乱すミーア。
あれは私よ。私だわ!
私がラクスだわ! だって、そうでしょ? 声も、顔も同じなんだもの!
私がラクスで……何が悪いの!?

何も、悪くはないのだ。
ミーアがしてきたことは、誰もが「ラクスのしたこと」と認識している。
ミーアを見て、誰もがラクスだと認識している。声も、顔も。
本物のラクスを知るごく一部を除いては。
だから、ミーアがラクスとして今後を生きてもかまわないのだ。
── ミーア自身が、本当にそれでいいのなら。

衝動のままに、ミーアは銃を抜く。
だがそれを、あっさり撃ち落とすアスラン。
ここで衝動に任せてラクスを撃ち殺しても、ミーアが幸せになれないことをアスランは知っている。
もしラクスを殺していれば、ミーアは絶対に後悔すると。
このときアスランがミーアに向けて言いかけた言葉は、なんだったのだろう?
ミーアが本当にほしかったもの。
それが「プラントの歌姫・ラクスという肩書き・栄光・名誉」ではないことを知っているのは、アスランだけ。
そのアスランが、ミーアにかけたかった言葉は……

けれどアスランの言葉を遮り、ラクスは告げる。
別の人間として生まれた以上、同じ人間にはなれないのだと。
当たり前のことではあるのだが、ミーアにとっては残酷な言葉だ。
ラクスになれないミーアは、誰にも必要とされない存在。そう、彼女は思っているのだから。
でも、それは「真実」ではない。
第17話でのヨウランのように、ラクスではなくミーアを好ましいと思う人もいる。
確かにラクスであったから歌を披露する舞台が用意され、ラクスであったから大衆はミーアを見ようとした。
けれどそこで唄ったミーアが評価されたのは、ラクスの名と姿であったから だけ、ではない
それを、ミーアはずっと気づいていなかった。あるいは、信じようとしなかった。
おそらくラクスとしての生活が始まるまで、ミーアは誰にも評価されない日々を送っていたのだろう。
そんな彼女が、ラクスとして動き始めた途端に評価される──
自分を過小評価してしまうのも、無理はない。

しかしそれを、ラクスはあえて指摘していない。このあたりがラクスの厳しいところだ。
先に話題に出したヨウランの台詞を、アスランは聞いている。
ミネルバのスタッフが、キミのライブを聴いて言っていた。
今の方がいい、と。
ラクスが唄わないアレンジ、ラクスがやらない振りつけ、ラクスがしないアピール。
それを見て、彼はそう言ったんだ。
彼はラクスをじゃなく、ミーアの歌を聴いて、ミーアの踊りを見て、よかったと言ったんだ。
今度はラクス・クラインとしてじゃない、ミーア・キャンベルとして唄ってくれないか。

とでもアスランが言っていれば、ミーアの心情もまた随分と違っていたのではないだろうか。

続きます。=> ミーア・キャンベル第18回
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